楽しいだけじゃ踊れない(三河朱花)

2021下半期記事, シリーズ1:不自由, 編集の教室

私はヒップホップダンスが好きだ。姉の影響で小学四年生から始めた。ダンスが好きな理由は、沢山思い浮かぶが特に剣道をやっていたということの影響は大きいと思う。小学一年生から始めた剣道は日に日にハードな練習になっていき身⻑の低かった私には竹刀は重く袴は動きづらい。試合では勝ちたくても思うようには動けずたくさん悔しい思いをした。さらに一年中道着に袴、防具という格好は変わらない。そのため、冬に裸足で凍えるような寒さにたえたとおもうとすぐ暑い夏での練習が始まる。私は剣道を始めてすぐ剣道が嫌になってしまった。そしてちょうどその頃にダンスに出会ったのだ。

ダンスを始める少し前、母や姉と一緒に友達のダンスステージを見に行った。ジャンル問わず踊っている人は皆エネルギーに満ちあふれてキラキラ輝いて見えた。五年生になるともっと本格的に習いたいと思い週1回、車で片道1時間かけレッスンに通ったこともあった。しかし、実は中学受験をすると決め合格に向けて勉強も始めたためその頃からダンスのレッスンに参加できる日は減りつつあった。そして無事入りたかった中学校に入学することができた。その学校は家から遠く、電車で通学しないといけなかったため5時30分には起き、また部活があるので家に帰れるのは7時くらい。だから入学当時、「その生活に慣れるまではダンスはやめておこう」という結論に至った。

中学2年になった今、学校生活に慣れてきて「またダンスをしたい」と思うようになった。一年も経ってそう思った1番のきっかけは2021年1月に開幕した「D-リーグ」。簡単にいうと日本最大級のダンス大会のことだ。私は毎朝テレビで大会の様子を見たりダンスの動画を見たりするたびに「ダンスをしたい」と思う気持ちが強くなっていった。そろそろ復活してもいいんじゃないか、そう思った時にはもう難しい状況だったのかもしれない。

私は姉、自分、弟、妹の四兄弟だ。妹は今年の2月にうまれたばかりで最近つかまりだちができるようになったというほどにまだ小さく必ず誰かが見ている必要がある。また姉は勉強、弟は野球というように他の兄弟もやりたいことはそれぞれにある。そんな中、母にダンスをしたいというのは遠慮する気持ちが出てきてしまう。それにそもそも田舎だということがあってか通えるダンススタジオがあまり無い。だから私は好きなことが環境によってできないということに不自由だと感じる。